セイバーメトリクスの限界とこれから

セイバーメトリクス入門〜アメリカ生まれの野球数理学

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セイバーメトリクスの限界とこれから

セイバーメトリクスで示される数値は、今までの日本の野球には無いもので、
それに一気にマイッテしまう。

 

そんな私のような人間もいるわけですが、
最後なので少し正気に戻ります。

 

戻ったのか進んだのかは、主観的判断ですが……

 

 

結局どんな数値であってもそれをどう使うかであって、その数値自体は、
数値が求められること以上の意味はないという当たり前のことです。

 

打率はヒットを打つ確率であり、出塁率は出塁する確率であり、
長打率は1打席あたりの、獲得できる塁の数です。

 

 

結局、そういったものに、どういう意味をもたせるのか、どう使うのか?

 

長打率と出塁率を足すことに何の意味があるのか?何に使うのか?

 

 

こう考えることも必要なことではないかとも思います。

 

 

そして、そこで考え出される方法論も、絶対普遍のドグマではないのです。

 

OPSが打者の得点貢献に関係が高い。
だからOPSの高い選手を集めればいい。

 

これが、いついかなる状況でも、本当に正しいのか?
野球とは相手のいるスポーツです。

 

 

陸上競技や水泳の様に、個人の記録を個人の技量で目指すものではないのです。

 

どのような戦術、戦略をとったとしても、
それは常に、競争にさらされていることを、忘れるわけにはいかないのです。

 

 

野球というスポーツは、個人対個人の戦いであっても、
チーム対チームの戦いであっても、フロントの領分であるチーム強化、
選手の獲得であっても、常に競争相手が存在します。

 

 

そして相手がバカじゃない限り、対抗措置をとってくる、
ということを頭にいれる必要があるのです。

 

 

セイバーメトリクスは非常に優れた考え方であって、斬新なものだと思います。

 

ただ、それを信じ、ドグマとしてしまうことは進歩の停止です。

 

「OPSが全て、OPSの低い打者はカス」と本当に言えるのか、
他の指標が高い選手で、補強はできる可能性がないのか?

 

 

常に、数値を検証し、因果関係の相関を考えるという根底に流れる思想こそが、
セイバーメトリクスの真髄であろうと考える次第です。

 

この言葉をもって、結びに変えさせていただきます。

 

 

 

■参考文献
野球人の錯覚(東洋経済新報社)/加藤英明、山崎尚志

 

プロ野球に流れはあるか/加藤英明
(http://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/kato.sympo2.pdf)

 

マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男(ランダムハウス講談社)
/マイケル・ルイス (著), 中山 宥 (翻訳)

 

メジャーリーグの数理科学〈上、下〉
シュプリンガー数学リーディングス/J. アルバート (著),
J. ベネット (著), 後藤 寿彦 (監修), 加藤 貴昭 (翻訳)

 

野球小僧(白夜書房)2006年10月号他

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