長打力のある打者は貴重なのか?

セイバーメトリクス入門〜アメリカ生まれの野球数理学

スポンサードリンク

長打力のある打者は貴重なのか?

一時期、スモールベースボールという言葉が流行りました。
一般的には、犠打などの細かい作戦を使って1点をとりにいく野球と解釈されています。

 

 

そして、そのスモールベースボールが評価されているときに、
長打力が逆に軽く評価されていました。

 

 

「4番打者を並べても勝てない」、という批判をうけたチームもありました。

 

これは、一発はあるけど、穴のある打者を並べてもダメという、
批判だったと思われます。

 

では、実際のところどうなのでしょうか。

 

 

そもそも、「長打力」とは何か? ということから考えていきます。

 

すごく、率直なイメージでいけばホームランの多い打者ですね。
ホームランの多い打者は、「長打力」のある打者として考えても、間違いではないです。

 

 

しかし、それで十分か、というとそうでもありません。

 

ホームランの多い打者は、「長打力」のある打者ですが、
「長打力」のある打者の全てが、ホームランが多いわけではないのです。

 

 

また、「長打率」という言葉を一度は、目にしたことがあるかと思います。

 

この数値は、最近のスポーツ新聞でも見ることができるものです。
塁打(進んだ塁の数、ホームランなら4になります)を打数で割ったものです。

 

確かに、この数値が高い選手は長打が多いともいえます。

 

 

しかし、打率が高ければこの数値も上がります。
逆に、打率が低いが、長打力はあるという打者が見えてこないのです。

 

 

つまり、純粋にその打者の長打力を測る指標かというと、
そうは言い切れない面があるということです。

 

セイバーメトリクスでは、純粋に長打力を測る指標として、IsoP (Isolated Power)を見ます。

 

 

これは、「長打率」−「打率」という計算で求めます。
この数値は、単打以外のヒットが多ければ多いほど上がるわけです。

 

当然ホームランが多ければ上がります。
この指標は、打率が低くても一発の、ある打者というものを浮かび上がらせます。

 

 

結局、「長打力」をどう定義するかということで、貴重なのかどうかの、
判断は分かれます。

 

IsoPが長打力の指標とすれば、「ヒットが長打になる可能性が高い選手」が、
長打力がある選手というわけです。

 

 

この場合の長打力というのは、打者のパラメータの一つにしか過ぎないとしかいえません。
この選手の中には「ヒットの可能性が低い選手」、
「ヒットの可能性の高い選手」が混在してしまうのです。

 

 

これは、IsoPがヒットを打つ可能性と長打力を切り離して考えるからです。

 

純粋に「長打力」だけを切り離してしまうことで、打者の価値を、
評価することは、難しいと思われます。

 

 

スポンサードリンク


ホーム RSS購読 サイトマップ
歴史について バッティング編 ピッチング編 守備編 戦術編